密教 裏ミステリー
密教の密は、秘密の密であります。
一般人に、衆生に向けて説法を主に説かれているものが、宗派としての仏教と言えるでしょうか。
それに対し、一般人には公開せず伝えていない秘密の教えというものがあります。
それが密教であり、秘密の教えとは、主に法力のことであります。
法力とは、常識では不可能と思われていることを可能にするような特殊な力のことであり、
その強力なものは政治や戦局をひっくり返すほどの力を持つものもあるといいます。
有名な霊気も、法力の一つと言えます。
本来人間に備わっている機能として、通常ほとんどの人がオフになっている機能を、オンにする力といったところでしょうか。
なぜ秘密なのかと言えば、計り知れないさまざまな理由によるものと思いますが、
一つには力を持つ者の人格や道徳観が問われるということがあるかと思います。
先日たまたま知ったのですが、
日光東照宮のミステリーに謎の人物がいるということで、
家康は寅年だったことから、虎の皮を、家康の象徴を尻に敷いて座っているのは誰なのかということのようです。
大陸の密教では、虎は特別に神聖視されています。唯一神を目視することのできる特に霊力の高い動物とされており、
供養した虎の身体は非常に高い霊力を宿しているため、骨も皮も牙も灰も、さまざまな法具として利用するのです。
虎の皮は、その上で瞑想をするなどして霊力を高めたりといったことに利用されます。
そういったことから、
おそらくこの人物は、高い霊力と法力を身につけた人で、それらを使い家康の国造りに大きく貢献した政治的に権限をもった人物ではないかと推測できます。
昔の政治には、必ずといっていいほどその影に、その政治権力を支える、力をもった術者が存在しているように思います。
修行者の角度からみた、裏ミステリーです。
一休