弛緩と緊張
心身は、常に弛緩と緊張を繰り返している。
短い周期で言えば、一日の中でも繰り返されている。
少し長い周期で言えば、およそ2週間周期でも弛緩と緊張が交互に行われている。
女性は月経があるからそれがはっきりと表れるが、男性でも同じようにある。
もっと長い周期で言えば、一年の中でも春から夏にかけて弛緩し、秋から冬にかけては緊張の時期になる。
修行というもの、この自然の変化の波を上手に使い、
それに合わせて業を行ってゆくのが大切であると思う。
これは野口先生の教えでもある。
心身を本当の意味で発達させ、成長させてゆくには、
むやみに負荷ばかりかけていても、発達はスムーズにはゆかない。
修行などというと、どうしても荒行のイメージなのか、昭和の根性論が染み付いているからなのか、
踏ん張って負荷を沢山かけてゆくのが頑張っているような気もするのだが、
身体の持つ、自然な変化の機能を無視しては流れるように発展してゆくことは望めない。
出来るだけ水の流れるように、滞ることなく発展してゆくのが望ましいと私は思っている。
弛緩期は、副交感神経系統の働きが良くなる。弛むことにより排泄、浄化の働きがよくなるから、それに合わせて心身をよく休めることも重要になる。
弛緩を促すよう努めるのも、大事な行のうちである。
特別なことをするばかりでなく、日常の生活そのものが修行として整ってゆくことが大切である。
東京上野では伊藤若冲展が始まっている。
若冲の画には神気が感じられる。本当にすごい。
空いてきた頃、見に行きたいと思っています。
一休