全生
野口先生の教えには、
本来の自分らしく、本来の自分のあるべき形として、
持ってるエネルギーは、力は余すことなく使い、
誰にも頼らず何物にも寄り掛からずに、自分自身を拠り所にして、日々今を全力で生きるという、
全生思想、というものが根底にある。
野口先生は、
力が余ったら余ったやつ同士で喧嘩すればいいとか、丈夫な人に八つ当たりすればいいとか、当たり前のように言っておられますが、
野口整体ならではです。
霊性修行という角度から言えば、
そんな怒りを周囲の誰かにぶつけたり撒き散らしたりするようなことを善しとしている教えなどそうそうありません。
しかし野口先生自身がそういうことをやっていたかと言えば、当然やっていない。
他者との関わりにおいて、全てを受ける側として、人に対して生きてきております。
お坊さんやスピリチュアルな人の説教とかでも、怒ってはいけないなどよくありますが、
それがただの怒りの感情の抑圧になってしまうのであれば正しくない。
怒りも力であり要求です。果たしたい自己主張です。
ただ抑えているだけではなにも満たされてゆかない。
他者に求めているものを、自分自身に求めてゆけば、
自分自身が、自分を認め愛してゆけると、
周囲に迷惑をかけるような怒りもなくなってくる。
本来の自分を認め赦せていない分、他人を認め赦すこともできない。
答えはなんでも、
外の世界ではなく、自分の裡にしかない。
一休