ポジティブの選択
陰性と陽性、ネガティブとポジティブということについて、
どうしても陰が悪であり間違い、陽が善であり正しいというニュアンスになってしまいがちなのであるが、
本来はどちらが正しいも間違いも善も悪もない。
陰陽図を見ればわかるように、陰は陽を助け、陽は陰を助けるという、
持ちつ持たれつの関係で成り立っているのが万事万物である。
片一方を否定してしまうのもまた、正しいとは言えないのだ。
幸福になるということは、陽を、ポジティブを選べるということである。
そちらを選んで意識を合わせられるということである。
自分を否定するような思い込みや決めつけ、自分への不信感といったネガティブな信念体形にがっちり縛られ、そっちしか選べなくなってしまっているというのは、
やはり不幸だろう。
しかしそれは、それ自体が悪いわけでも間違っているわけでもない。
それらネガティブな信念体形も、自分自身を形成している自分の一部であり、自分を支えているものである。
ないがしろに否定せず、存在を認めながら自分のペースでほどいてゆくことが大事であると言える。
行の世界では、少々荒くとも一気にほどくようなこともする。
極端な変化をさせれば心身への負担は大きくなる。ことによっては命の危険さえ起こる。
その負担を和らげたり分散させたりする意味でも、いろいろな方法での自己浄化というものを重要視しているのだ。
一休